ガラスの色 (アートガラス 彩色)

エッチングガラスの彩色の質問やリクエストがありますが、大きく分けてガラスの色はステンドグラスや写真のグラスのように、色材を透明ガラスに入れて、ガラス自体が色ガラスになっているものと、後からガラス表面に彩色加工するものの2パターンに分かれます。

透明ガラスベースに色ガラスを重ねて溶かしたものはキセガラスと言い、ステンドグラスで使う板ガラスと写真のような器のガラスがあります。しかし板ガラスと器のガラスを作る会社はまったく別会社。今は板ガラスのキセを作る会社はありません。すべて板ガラスの色材は輸入。

写真は3色にキセガラス、ベースのクリアを1色としてあと2色を重ねて溶かしています。伊豆ガラスの美術館や湯布院ステンド美術館などのショップで扱ってもらっていました。

以前は器からオリジナルで作ってもらっていましたが、現在は既製品のキセガラスが出てきたので多くの工房さんが作っています。

なので当社はもう作っていません。素材は倉庫に何千個と眠っていますが、多くの人たちが作り始めると途端にエネルギーがなくなるので。

基本、競争が苦手なんです。

 

こちらは2色のキセ。

多く見るのはこちらの2色タイプ。素材は江戸切子で使うもの。

 

板ガラスの彩色の試作。

宇宙から見た地球、というイメージなのですが、一回目の色表現はいまひとつ。

図面を見ると1.5mが3連なので、かなり厳しい条件です。板ガラスの場合、基本裏からの加工となるので色も後から重ねて修正という作業が出来ません。

ガラスは高透過8ミリを4段重ね、うまく表現できるかは試作しなければわからないことも多々あります。