エッチングガラスの彫りの深さ(店舗・住宅アートガラス)

暑い、群馬40度超えなんて言っとります。十数年前のこの時期、群馬の外部での設置工事2日間、熱中症がやばかったことを思いだします。もう出来ません、と言うか、やりません。死にます。

お盆の今週はシフトが交代制でランダムです。牡丹の花は彫刻が半分終わりました。あとはお盆明けです。U氏は今週、宇宙戦艦ヤマトミラーを格闘中。

彫刻の彫る深さは、日本では深く立体的な表現が好まれます。写真のような細かいデザインでも可能な限り立体的に安全を考量して、彫っていきます。

ガラス厚さや安全上、深く彫れない場合は陰影加工で立体感を出します。このキャラクター、ワンダちゃんは深さは0,5ミリくらいと浅いですが、陰影加工でメリハリを出しています。

多くの建築商業アートガラスはしっかりと彫刻し、さらに陰影で立体感を出します。寺社仏閣の欄間などの影響かと思われますが、日本では深い彫りが好まれます。

これがアメリカでは全然違います。

サンドブラストのみで、ケシでデザインを表現して言います。ですので彫りません。ケシで描くという感じ。

浅いからと言って簡単なわけではありません。ケシだけで表現するので消しゴムが効かず、ケシすぎると真っ白になってしまい、失敗。

アメリカンな表現はけっこう気を使う技法なんです。

これがヨーロッパになるとまたまた違う技法。

日本では設備の関係でヨーロッパの表現加工は多くの工房さんでは不可、と言いますが、ある設備と技法を使えば出来ます。これまで数十枚のヨーロッパ調のエッチングガラスを復元しました。でも大変ですが。

ヨーロッパ、アメリカ、そして日本的な技法を習得すれば、表現は広がります。と言って、教科書はありません。そのガラスを見て、技法を探っていきます。

さてと今夜は夜間設置工事です。昼間の暑さが和らいだ、と思い、頑張りましょう。