ステンドグラスの絵付けの質問やリクエストが、たまにあります。国内では絵付けのステンドグラスはかなり派手なので、通常のガラス材を組んだステンドグラスは主流となりますが、ホテルや結婚式場などでは、絵付けのステンドグラスでの演出は豪華です。
よく書きますように外国人の顔はその国の人が一番表現が素敵です。生まれた日から毎日見ているので自然です。
このステンドグラスはヨーロッパの100~120年くらい前、一番絵付けのステンドグラスの表現技術が最高峰の時代のステンド。
絵を描く専門の絵描きとステンドグラスを組む職人の分業で、多くの場所で大きな教会ができた時代なので、多くの素晴らしい絵付けステンドが出来た時代。
どんな仕事も数の多さで経験レベルが上がります。
ガラス材も手焼き、専用の絵付け色材も今では環境問題で使えないものが、発色が素晴らしいです。深みや艶など今では復元不可の部分もあります。
もう20数年前に非常に苦労して修復、設置したチャペルステンド。ワイド1,4mx高さ6mほどが3連装。
チャペルステンドに何度か携わり、数百枚のヨーロッパアンティークステンドを修復してきましたが、この藤沢の3連ステンドと銀座の3連ステンド、6連でひとシリーズの絵付けステンドが最高峰といまでも思っています。
チャペルの内装造作、ステンドグラスや壁、家具などの目線に注目がいきますが、チャペルで各職人が苦労する部分は、天井です。
複雑な曲線でカーブが出たり引っ込んだり、手作業でしか作れない面、いつも苦労している場面に出会いますが、見事な天井が出来上がります。
機会があれば、ぜひ天井も見るとよろしいかと。