アートミラー(建築・店舗エッチングミラー)

ミラーの裏から彫刻して銀粉を吹きかける、店舗でのエッチングミラーです。今回はご希望のテーマですが、厚さが6ミリしかないので立体的に見せる努力をします。

ある程度、立体的に彫り、銀粉を入れることで光の反射が起こり、より立体感が増します。

大きさはワイド1,4mx高さ2.2mくらい。厚さは6ミリ、ミラーの基本厚は5ミリですが、6ミリと8ミリの厚さのミラーもメーカーにはあります。

ミラー厚が6ミリなので、深い部分で2,5ミリくらいの彫りこみです。

ガラスに銀粉や金粉を吹きかけるには特殊なコツが必要です。定着するまで3日間は欲しいところ。3日間、動かせません。

市販の銀色ラッカー、吹けばいいのでは、と言われますが、ガラスは浸透性がないので、時間経過で銀粉などの色材がガラス面から浮いてきてしまうので、ガラスに定着する専用の色材が必要。ガラス専用は定着まで2~3日間ほど必要です。

首里城の再建で、建材、人材が厳しい、とニュースで言っていました。人材=技術の伝承は現代社会では以前から危機感があります。

伊勢神宮の20年に一度、建て替える、ということには重要な意味があります。

20年に一度だと、若い10代~20代が手元として経験し、30~40代の気力体力技術が充実している者が中心となり、50~60代のベテランが経験と知識、知恵でバックアップして、人生で3度経験しながら技術の継承のリズムを繋けてゆく、ということです。

これが30年に一度だと、若者、壮年、ベテランの3世代の携わるリズムがうまく合わなくなり、どこかで技術、経験が行き詰まるということです。

まして、何十年、何百年ぶりなんて、建材、人材、資料が厳しいのは当然でしょうが、技術的なことは職人さんらが執念とプライドで乗り越えると思います。

建材の太い木、何百本、こちらのほうが大変そう。