鉛線のないステンドグラス(建築・住宅ステンドグラス)

基本のステンドグラスは各ガラスパーツを鉛線でつなげて一枚のステンドグラスとなりますが、鉛線がイメージ的に重い、という場合があります。設置する空間イメージや注文される方の好みで、その場合はエッチングガラス(ガラス彫刻)を提案すると共に、鉛線がないステンドグラスも提案します。

ステンドグラスは鉛線が思い浮かびますが、ステイン=汚すという言うように、名前の由来はガラスに絵や色を着ける、ということなので、鉛線は製作技法のひとつということです。

鉛線がないステンドグラスの場合、ガラス同士をぴったりとは付けずに、1~3ミリの空きを作ります。ベースの一枚ガラスに特殊な接着剤でとめていきますので、ぴったりだと気泡が生まれてしまいます。これがけっこう気になりますので、1~3ミリの空けます。

基本は3ミリ、1ミリ空きの場合は接着剤のクリーニングにコツが入ります。1~3ミリの空きには接着剤はありません。

こちらはワイド750ミリで長さが3m、ステンドグラスでは分割しまなければいけませんが、この技法ですと3mも一枚物で安全です。ただし、接着可能なガラスの種類は限られてきます。

接着に不向きなガラス材の場合は、こちらの技法。3ミリ空きのライン自体に透明接着剤を入れます。

どちらにしてもベースに一枚ガラスを使うので、あまり凸凹しているガラス材は使用できません。

このような仕上がりですと、スタイリッシュなステンドグラス、というかアートガラスになります。

どちらにしても一枚一枚、ガラスはハンドカットして手磨きなので、ガラスピース制作が肝。