ベベルドステンドグラス(建築・住宅 面取りステンドグラス)

打ち合わせ中のベベルドステンドグラスの寸法出しや形の型でちょっと苦労中ですので、ベベルドステンドグラスのご紹介。

ベベルド=面取りのガラスです。ガラス小口を斜めに、3ミリ、6,9,12,15ミリと3ミリずつ大きくなります。最大面取りで36ミリだったかな?まあ、30ミリ以上の面取りはまず使わないです。

最初のガラス関係の機械が輸入品だったために、インチ表示からきています。ですのでガラス基本板の最小元板は914x1829ミリで900x1800ミリではありません。約寸法で3尺x6尺と尺貫法もまだ使います。

ステンドグラス関係の方はこの建築関係のガラス寸法のスラングに悩まれるようです。

ベベルドガラス=面取りガラスを使うステンドガラスやアートガラスは寸法がすべて。

下の写真のように、一部使用や直線のベベルドガラスですと比較的、短時間で寸法出しは出来ますが、それでも全体で1~2ミリまでの誤差でないと組み上げに支障が出ます。

真ん中部分の直線ベベルドガラス、綺麗で品良く、豪華に感じます。

曲線のベベルドガラスの場合は、寸法出しからベニヤでの原寸型制作、組み込みは直線ベベルドガラスに比べて、数倍大変。

ベベルド=面取り加工するのも、機械でなく手磨きでないと出来ないので、曲線の場合はガラス材を仕上げるのにも、時間は数倍必要です。

写真の左右の乳白色のガラス、大きさは40cm角ほどで厚さは2cmくらい。イタリアで作っているガラスです。

素晴らしいガラス材ですが国内では需要と供給の関係で、これだけ大きいガラス材は安定製造できません。メーカー設備も無いしね。

日本は世界に誇る、木と土と紙の文化ですので、ガラスや鉄関係は海外からは大きく遅れています。もっとも、昨今の日本を見てると遅れているというよりも、日本国内ではガラス材製造は残念ながらこれ以上は期待はできません。

だったら海外から買えばいいのさ。

ガラスイメージはイタリア、フランスですが、今一番はアメリカ、彼らはとにかくチャレンジャー。月に人、歩かせちゃう国です。

外国人が「日本の家は木と紙と土で出来ているのか?」って信じなかったけれども、昔の家は木造で障子ふすま、瓦や土壁なので確かに木と紙と土で出来てます。

もっとも、法隆寺の五重塔を見た海外の著名な建築家が「どんなコンピューターソフトで図面書いたのか?」との話も聞きました。要は手に入る素材を突き詰めていけば、いいのさ。

ヨーロッパの古い街が美しいのは、その土地で取れる土で屋根瓦を使っているので、街並みがきれい。屋根、草だけども合掌造りの集落、美しいものね。