アシッドエッチングガラス(建築、住宅エッチングガラス)

エッチングガラスと呼ばれているアートガラスは、日本ではサンドブラストで彫って薬品加工するガラスの呼び名になっていますが、本来は薬品だけで加工していく、古いヨーロッパのガラスをエッチングガラスと呼んでいました。ですので、今は古いヨーロッパエッチングガラスをアシッドエッチングガラスと呼ぶ場合が多いです。

古いアシッドエッチングガラスをアンティークガラスとして、輸入して扱っている会社も多くあります。ヨーロッパで数十年前に作られた古いもので、デザインと寸法が合えば、お徳です。寸法は街のガラス屋さんによってはカットしてくれます。

しかし古いガラスは思ったようにカットできない場合があるので、「NOクレームで」と言われる場合があると思いますが。とくに太陽に数十年当たっていると、綺麗にカットできない場合が考えられます。ガラスは常温で固まっている液体、なので暑くなったり冷えたりを長く繰り返すと、分子レベルで不ぞろいになっており、綺麗に切れないわけです。これは切ってみなければわかりませんので、厄介。

ガラススラングでは、思ったように切れない場合を「走る」と言います。「走っちゃうかも」=思ったように切れないかも。

気に入ったアシッドエッチングガラスを写真で見たり、カットすると周りの飾り枠が中途半端だったりと、残念なときに特注で作る、となるわけです。

今回、作るのはこちら、写真だけの資料しかありません。

アシッドエッチングガラスを制作している工房は、日本ではとても少ないと思います。多くは、深く彫ることがメインですが、薬品だけで2~3種類のトーンを分けることが大変な作業。薬品加工なので凹凸もありません。また柄もハンドカットを駆使しなければなりまっしぇん。

まず「日本では出来ません」と言われると思います。・・・出来ます。過去に10物件ほど、アシッドエッチングガラスの復元などしてきました。

オリジナルで作るので、模様の位置や希望の柄などを追加した、ラフスケッチから描いていきます。

写真を見ながら、感ピューター、フル始動です。

容量が昭和なので、すぐにフリーズしちゃいますが。