直線エッチングガラス(建築住宅エッチングガラス)

曲線のエッチングガラスのことを書いてきましたが、もちろん直線の幾何学エッチングガラスのリクエストもあります。

直線だからと容易に考えていると、痛い目にあいます。ラインがきっちりと合わなかったり、長いラインが綺麗に出なかったり、と最初はけっこう手こずります。

とくに2m以上の直線は一度カッターを止めて、また切り始めると0.5ミリほど段差が出ることがありますので、カッターを止めたら段差が出る前提で進めます。

彫刻はやり直しが出来ないので、その前の段階でしたら修正は出来ます。

この直線幾何学は注文された方からのデザインリクエスト。しかしそのままでしたらのっぺり感が強いので、ラインとベースケシの間に3ミリの透明部分を入れました。このようにするとラインが浮き上がり、より上品に高級感が出ます。

とても喜んでいただけ、ありがとうございました。

直線と曲線のデザイン。

ぐりぐり模様が3ミリ巾で、模様も小さかったのでハンドカットはちょっと苦労しました。斜めの5ミリ巾の直線の横には1ミリ巾のラインが並んでいます。手はかかりますが、1ミリ巾のラインを入れることで、こちらも高級感が出ます。

直線エッチングガラスの場合は、シンプルで抑えると既製品のように見えてしまう危険があるので、せっかくオリジナルで制作するのですから、機械では作れないひと手間をかけたいであります。

形で難しいのは直線と円、誰が見ても綺麗かどうか、わかってしまいます。ですので、シンプルながら幾何学は気を抜いたら、痛い目にあいます。

ではどうしたら良いかというと、痛い目にあいながら経験を積むしかないと思います。身体で覚えるしか身にならないのかも。

それでも時間が空けば、「初心 忘れるべからず」が 「初心 忘れるで 必ず」 ですので。