薬品メーカーの古い建物にあったアンティークステンド、100年以上前のヨーロッパのステンドを2年前に取り外し、新社屋に設置しました。
100年以上前のヨーロッパステンドは、この時代、絵は画家が描き、ステンドグラス職人が組む、という分業だったので、素晴らしいステンドが残っています。
古いステンドのガラス材は現在と違って板ガラス状にするには、一度筒状にした溶かしたガラスをはさみで切って広げてガラス状にしました。
ですのでまっ平ではなく、細かい泡などが入っています。色も濃淡があり、これが良いんです。
この青とオリーブガラス、良いですねぇ~、今こんな色ガラスはないですもの。
現在のステンドグラスと比べると、鮮やかさやクリア感はありません。そもそもステンド=染みついた、ですので。
この時代、文字が読めない人が多く、絵でキリスト教の説明をする役割もありました。紙芝居のような役割。ですので現在の建築アートとは目的が違います。
2年間、当工房に保管していましたが、振り返ると2年ってあっという間。
破損には気を使いますが、この大きさですとまだ取り回しが容易ですが、機会があったら命がけで設置したステンドグラスのお話、聞いてくれますか。