アートガラス玉 (宙吹き&フュージング)

アートガラスの仕事は、主に二つに分かれます。

簡単に言うと、熱を使っているかいないか、ホットワークとコールドワーク。

我々が主に格闘しているサンドブラスト、エッチングガラス、ステンドグラス、接着ガラス、切子などは熱は使わないコールドワーク。

アートガラスではよくメディアなどで見る、溶かしたガラスを巻いて作るホットワーク。コップ、お皿、風鈴、オブジェなど。

本格的に両方をやっている工房さんはあまりありません。我々はアートガラス制作のチームを作っているので、コールド、ホット両方できます。

要は得意としていることをそれぞれ伸ばすことを考えれば良いのではないかと。

勉強や運動などでも、不得意をなくせ、という教育が多いですが、得意を伸ばした方が面白いのに。不得意はどんなに頑張っても不得意。

興味あることに必要だったら、不得意なことも自発的に勉強しなくては、と思うんではないかと。(教育熱心な方には怒られそう)

 

溶かしたガラスで作った試作、とても可愛くて素敵。泡も入って良いです。

さらにもっと渋い色味を作ります。

こちらは大きな熱窯に入れて、ガラスのチップを溶かして作る、フュージングという技法。

陶芸と同じく、窯から出してみないと出来上がり具合が分からない、難しい技法。

この状態から磨き上げて、透明感出します。

ガラスを溶かす技法も、まったく違う技法なのでそれぞれ担当者は違います。

どんな仕事も、スムースにいくとは限らず、悩み、冷や汗かき、苦しみながら、会得する以外ありません。

 

ベテランの料理人が言っていました。

「食べて美味しいものは簡単に作れます。喰って旨いものは年季がかかります」