エッチングガラスやステンドグラスを制作する場合、小さなデザイン図で打ち合わせしOKであれば、すべて原寸に描き起こします。
今 進行中の虎2頭と子虎4頭はガラスが4枚で5m近くあり、大きな虎は1.5m近くあるので、制作というか格闘です。
ステンドグラスはある程度の大きさをピースに分けて、一枚の大きなステンドグラスを組んでいくので、6畳くらいの作業スペースがあれば制作できますが、エッチングガラスは大きな一枚ガラスを寝かせて並べるので、広いスペースを確保しなければなりません。特に建築商業のエッチングガラスは、年々一枚ガラスを大きく使う仕様が増えています。
彫るためにはラインで描き起こすので、納得ラインが決まるまで何回も消しゴムで消して描きます。
彫り始める前までの段階は全体の50%近くを占めますので、思った以上の時間が必要です。
この写真の原寸図にトレーシングペーパーを重ねて、濃い鉛筆で写します。
トレーシングペーパーの原寸図をガラスに貼ったマスキングテープに転写。
転写といっても、ひたすら固いものでこする作業、アナログ、マンパワーです。
子虎も50センチくらいあります。
ニュースでは学生さんの卒業シーズンも新コロで開催できなくて、かわいそう。学生時代の思い出は、大人になるほど微笑ましい思い出になるので、残念です。
この季節になると、
「社会に出て辛いことがあったら、いつでも電話してきなさい」と卒業生ひとりひとりに10円を渡す先生の話を思い出します。
今や10円入れなくても携帯で電話出来る時代ですが、どんなにデジタル化しても、やはり人の温かいつながりのアナログ感が自分は好きです。
まだ昭和の感覚で生きていますので。