住宅エッチングガラス(サンドブラスト風景)

ガラス彫刻のサンドブラストやエッチングガラスと言われている技法では、以前にも書きましたが、表現が苦手な分野があります。

空気や風はイメージで出しますが、具象的な水の流れや細かい木々の葉はなかなかに苦手な分野。今回は苔むしている岩の間を流れる水と生い茂る木々、そしてプラスしぶきのリクエスト、とすべてハイレベル。それが大2m以上、小90cmの合わせて24枚。

しぶきは絵画と違って、彫刻することは非常に悩む分野。今まで他のガラス工房さんのリアルなしぶきは、自分は見た記憶がありません。今回、5回目の打ち合わせでイメージ通りとの回答を頂き、ほっとしています。

このしぶきを表現するのに、約1か月かかりました。

滝つぼのしぶき。

流れる落ちる滝のしぶき。

しかし人間はある程度技を習得すると、それ以上の技を開発することはなかなか己では出来ないものです。少なくとも自分はそう。

仕事は注文される方からの要望で、新しい表現方法や技術が生まれることの方が断然に多い。

今回の仕事はすべてハイレベルの表現ですので、もう2か月間以上悩みまくっていますが、この生みの苦しみを乗り越えれば、また新しい技法というお宝を手に出来ると奮い立たせる、わし。

でも表現技法を探す、と言うより考えるのは苦しいです。だから簡単には教えることが出来ないのです。

(でも心許している人には教えてしまうのもまたクラフトマン)