面取りアートミラー(店舗・住宅アートミラー)

ミラーのまわりを面取りにして小口を磨き、貼り合わせる仕様です。寸法を測ってミラーをカットして貼ればいい、と思いがちですがこれが違います。

貼る場所も垂直水平で1ミリの誤差もなく、ぴったりということはありません。またミラーをカットする場合、メーカーマシンでも±1ミリは許容となり、例えば10枚貼りこんで各1ミリ違うともう10ミリ違っちゃいます。

ですので、ご紹介写真では彫刻やステンドグラスのような派手さ(今は映えって言うのでしょうか)は感じませんが、アートガラス屋としてはかなりレベルは高い施工なんであります。

この写真のミラーはワイド1,6mで高さが6mほど、貼るのだけで3日間かかりました。

ミラーの交差部分のものは、脱落防止で作ったガラスの花。昔のヨーロッパのお城などでは見かけますが、現在はミラーの接着資材が揃っているのでまず付けませんので、特注。吹きガラスのNGちゃんに数十個作ってもらいました。取付方法も独自に考えなくてはいけません。

くもり、フロストで面取りが透明の張り合わせミラー。この4連だけでも1か所が狂うと、どんどんと後のパーツが狂いまくります。

これ4枚のミラーではなくて、1枚4分割を4連、16パーツのミラーを張り合わせています。

直線も大変ですが、数倍大変なのが曲線の面取り貼り合わせミラー。

このような曲線は原寸型を作り、ミラーを作りますが、まず合わないと思っていたほうがよろしいかと。

ですので出来上がったミラーを並べて、一番整列するように手で削っていきます。

ですので完成するまでに面取りミラーは多くのエネルギーがかかっています。ここがなかなか分かってくれない部分でもあるんですが。