アイスアート(氷彫刻)

お盆で世の中の多くはお休みですが、仕事をしている人もけっこういます。我々もこのお休み期間に店舗の改修をする仕事の為に例年のように、ガラスを制作中です。

暑いし、世の中は止まっているので、涼しげな氷彫刻のご紹介。

テレビなどで氷彫刻を映しますが、大きく分けてアマチュア、セミプロ、プロに分かれます。セミプロの人の多くは、料理の装飾の一環で制作しますが、プロの人は毎日毎日、氷を彫り続けます。

主な仕事はテレビコマーシャルや番組での演出。ドリフの「8時だよ、全員集合!」の氷の座布団や体温計など担当してたのは私です。20時の生放送ですが、10時にはスタンバイしてリハーサルしながら本番に備えます。生放送なので失敗が許されないプレッシャーは毎回、非常に重い。

写真はテレビコマーシャル、きれいなお姉さんは、中原理恵さん。優しかったです。

10時から入って、18時には終わる、と聞いてましたが、終わったのが25時・・・若かったので体力もあり、楽しかったですよ。

ミッキーは太めですが、これは解けることを計算して、本番でちょうど言い大きさになるように計算しています。割れ物なので念のためにこの大きさのミッキー、3体容易しました。リハーサル用、本番用、予備。

もうひとつのメインの仕事、ホテルパーティーの演出。

社会が元気な時代だったので、2mくらいの氷彫刻は1日に3~4件くらい毎日あり、時には5mなど大きな氷彫刻もありました。きついのは2mくらいの3~4件とともに5mの氷彫刻なので6名が中心になり、あちこち重複しながら飛び回ったのも今は懐かしいです。

あまり見ることのない氷彫刻を制作する部屋、大きな冷凍庫です。気温はマイナス10度くらい、ですので夏場は外が30数度なので、40度くらいの温度差があり、常時お風呂に使っているようなヘヴィーさ。氷彫刻制作は冬がいいです。

よく夏に涼を感じる氷彫刻をデモンストレーションやコンクールで彫っていますが、彫っている人は汗だく、暑いのなんのって。

涼しげな写真を引っ張り出しましたが、透明な素材、壊れやすい素材などが共通の、氷からガラスへ材料が変わりましたが、氷彫刻の世界があったのでアートガラスへ繋がりました。

そして共に氷彫刻を制作しまくった先輩、後輩の多くの人たちと今でも交流しながら、お互いに美術的クラフト的な会話で、各自の世界で制作できていることに、そして鍛えていただいた師匠、先輩に感謝です。

あれだけきつい毎日を過ごすと、もう戦友です。(先輩は鬼です・・・)