クラッシュガラス(建築強化ガラスアート)

先日何気にテレビ見ていたら、でんじろう先生がちょうど防弾ガラスの番組をやっていました。爆発させたりしても現在の防弾ガラスは強いこと。銃撃や爆破などの規模が違うので、国内の防弾ガラスよりは海外の防弾ガラスは今や想像以上に強い。

その中で強化ガラスの強さと弱点を紹介していましたが、表面に対してはとても強い反面、ガラス小口は弱い性質、また割れた場合は怪我をしないように細かくなる、という性質を生かしたアートガラスです。

「クラッシュガラス」と言います。3枚合わせのガラスの真ん中を強化ガラスにして、3枚合わせたあとに真ん中の強化ガラスの小口をドライバーなどで叩くと、真ん中の強化ガラスのみ細かく割れて、きれいな模様になります。

この写真のクラッシュガラスは下の真ん中部分を叩いたので、上に向かって細かく割れています。イメージは割れるというよりも爆発する感じ、実際割れるときに BON! って音します。

前後の透明ガラスがあるので、このまま装飾で使えます。光が入るとよりきれいです。技法的にはシンプルですが、発想の転換の素晴らしさがあります。お会いしたことがありますが、東京の老舗ガラス会社社長が考えたガラスです。

また昔は自動車ガラスにこのタイプが使われていましたが、割れたときに前が見えなくなるので今の自動車では使われていません。

もひとつ、通常のガラス左と最近多くなってきたハイクリアのガラス右の色の違いです。

透明と思っている通常の窓ガラスは左のようにエメラルドグリーン色です。

右のハイクリアガラスは美術館の展示物や宝石などのショーケース、おしゃれな美容室のミラーなどで使われ、透明感が色が濁らずに見える利点があります。光もより通します。

通常のガラスよりは流通量が少ないのと、製造が大変なことなどでお値段はお高いガラス材ですが、演出次第で高級感と品の良さがでるガラス材ですので、アートガラスではよく使います。