住宅の玄関ドアのエッチングガラスで複層です。彫り方は平彫りというシルエットだけの基本の彫刻。
昨今は外部に面しているガラスは結露防止の為に、２枚のガラスを空間空けて中の空気を乾燥させている複層ガラスが多くなってきました。エッチングガラスでも複層ガラスはできます。
模様をクリア透明に残して、ベースをサンドブラストしてフッ酸加工し、エッチングガラスとなります。
ただベースをくもらせただけでは寂しいので、周りをオリジナルの細かい柄を彫刻して、よりヨーロッパ調にしました。
この柄はどこにも売ってませんよ~。品が増して高級感が出ます。
複層ガラスは２枚のガラスの間にアルミのスペーサーが挟んであり、アルミの中に乾燥剤が入っています。まわりは黒い防水加工をして中の空気を閉じ込めます。
室外、室内の気温差が１０℃として、室内湿度が５０％あると結露します。湿度が８０％だと温度差３℃でも結露します。冷えたビールのコップの表面の水滴、あれです。複層ガラスはこの室外の温度を中の空気層で遮断するわけです。コップも今、二重のものがあります。
結露はガラスだけではなく、壁やサッシ、布団などにも起こります。梅雨の時期、起きたときに布団が湿っぽかったら布団内部、結露しているということ。室内は湿度上げないようにしたほうがいいです。湿気が怖いわけではなくて、カビが厄介。
よく聞かれる防弾ガラス、単体で防弾ガラスはありません。強化ガラスと樹脂製の合わせ材を何枚も重ねて耐えられるように作ります。厚いほど強く、薄いと弱い。アメリカ大統領の専用車ビーストは厚さ１０センチのガラスだそうです。
ですので弾が当たったら、弾を跳ね返すのではなくて表面のガラスは割れます。弾を貫通させないということ。以前、機動隊の盾の覗く防弾ガラスを何十枚か作ったときに学びました。ためになったねぇ～、ためになったよぅ～。
むか～しむか～し、ＨＵさんというガラス関係の人が、裏山で防弾ガラスを猟銃で撃ったら割れた、と文句言ってましたが、猪撃つライフルは厚い防弾ガラスでないともちません、とメーカーから文句言われていたこともありました。
すこし前まではこのような面白くて香ばしい人、けっこういたな～。
