アートガラスの墓石(フューネラルアートガラス)

最近は故人を偲ぶ葬儀の形も変わってきたようで、お墓の仕様もガラスを使うことが多くなりました。

高透過、ハイクリアガラスに文字を7ミリくらい彫り下げ銀粉を入れて、後ろ面に桜を彫刻して透明感のある色を彩色しました。

ガラスの色剤は外部では耐候性で悪影響が出ますので、こちらのアートガラスのお墓は室内です。高透過、ハイクリア12ミリのガラスですので、裏面の色もきれいに発色してくれます。これが通常のフロートガラスですと12ミリと厚いためにガラス自体のグリーンが被るので、くすんでしまいます。

MDさんのデザインで、とても清楚で知的な、とても素敵なアートガラス墓石が出来ました。

外部で色ガラスをどうしてもご希望の場合は、合わせガラスにして間にカラーフィルムを挟みます。

こちらは濃いグリーンがご希望でしたので、通常はグリーンフィルム1枚を6枚重ねて濃いグリーンを出しています。間に6枚のフィルムを挟むのは建築アートガラスではなかなかありませんが、墓石関係の仕事はあたらしい仕様のご希望があるので、勉強になります。

それも数十年、建築アートガラス関係で共に苦労してくれた様々な特殊メーカーさんのおかげで、他では作れないようなガラスの仕様が可能になります。やはり他では作れない、ということが我々の大好物。

強化ガラス、フィルム6枚合わせ、裏くもり(フロスト)加工が全部で28連、グリーンガラスが暖かい日差しの下、きれいでした。

取り付け日が晴れて、しかも寒くないのは、「オレの日ごろの行いが良いから」と早く言った者勝ち。

人には人生で逃れられないことがふたつ、あります。

ひとつは旅立つこと・・・もうひとつは、己の人生は代わりの人がやってくれないこと。

樹木葬や散骨など、その方の旅立ち方もいろいろ選べて素敵なことです。

ちなみにオイラは、「剥製にして欲しい」と言ってますが、家族は無視。