箱型の積層アートガラス(建築・店舗積層ガラス)

今年の最後の現場、積層ガラスで箱を作り並べるお仕事。取り付けは最後で、工房での制作は本日まで。というか、本日までで休みたいであります。

お店のカウンターの上に6連並びます。トータルの長さは3.6m。下から照明でライトアップします。今回は制作時間の関係でガラスの小口は切ったまま安全にエッジを削り、揺らぎ感のあるガラスです。

小口を細かくカットする技法ですとさらにキラキラ感が出ますが、お声をかけてもらったときにはすでに制作時間が非常にタイトでしたので、こちらを提案。設計家はユーミンの「海を見ていた午後」のレストラン、ドルフィンを設計したDNさん。お付き合いも20年近くになりました。

「ソーダ水の中を貨物船が通る」っていう詩、良いです。小椋けいの「コーヒーにヨットを浮かべる」と同じくらい好きです。

人は海がなぜか好き・・・「祖先が海から上がってきたから、DNAが呼ぶんだよ」って先輩、ロマンチックさがちょっと減るお言葉。

細かくカットする仕様ですと8ミリガラスを使いますが、揺らぎ感のあるガラスは6ミリにしないと中の透け感が大きくなってしまうので、その分ガラス材をハンドカットする枚数は増えます。

今回は大小合わせて1200枚カット。応援してもらって3名で3日間でカット。接着に2名で2日間です。もっと時間が欲しいですが、店舗の場合はタイトなことはけっこうあり、仕方がありません。

でもきれいな完成をみますとまた制作したくなってしまう、ガラス屋の性。

TU君、組み立て作業中。彼は180センチ近くありますが、比べてもけっこう長い積層ガラスでしょ。

積層ガラスはいろいろな工房さんが制作していますが、きれいに接着することが難しいです。垂直水平も可能な限り出せなければ美しく納まりません。そして重い。

今年は本日で仕事納め。今年もいろいろな方々にお世話になりました。ありがとうございました。