マニアックなガラス(建築アートガラス)

マニアックなガラスのお話を。

街のビルなどで見かける緩やかにアールしているガラスがありますが、板ガラスを高温の窯に入れて曲げて行きます。ですので窯も大きいです。

長くお付き合いしている曲げガラス会社さんが、とても面白く興味のあるガラスを作りました。一枚の板ガラスが部分的にドーム状になっています。

何気に置いてありますが、これ、どうやって作るのか、非常に高度なテクニックです。社長いわく、「マル秘」・・・納得。

ドーム状のガラスを置いているのではなく、一枚のガラス板がドームになっているので継ぎ目がありません。

高級品や化粧品、食品などの展示では清潔感を演出できます。

ガラス関係者から見ると、おったまげます。

また天井に設置して液体を入れて下から見上げたり、花を入れたりと出来るんではないかな?

ガラス材と言ってもメーカーの窓ガラスやミラー材だけの情報では、建築アートガラス界では情報不足。アンテナ張って、情報の引き出しをいっぱい持っておかなければ、打ち合わせ時に方向性などが狭くなってしまいます。

でもガラスやミラーだけの狭い分野なので、まだ楽なのではないかと。

10年前くらいにこの曲げガラス会社さんで、国内ではどこも不可能、と困っていたもっと浅いドームガラス、直径が1,2mで高さは50センチくらいのでかいものを作って、月のクレーターをエッチング彫刻して水面にセットしましたが、あれは携わった全員がプレーシャー、すごかった。2枚作るのに、6枚かかった。でも一度作ると、問題点などが身体でわかり、ノウハウになります。

いつかこのガラスを提案できる案件があるとおもしろいかな、と引き出しに仕舞っておきましょう。