和風ガラス彫刻(エッチングガラス)

寺社仏閣の建築に依頼がありました、エッチングガラス(ガラス彫刻)です。外部に面しており、昼の日差しで明るい場所でしたが、夜になるとトーンが暗くなるので、陰影が目立ってきます。

ハスだけでは少々さみしいかな、と思って原寸大のトンボを入れました。オニヤンマです。最近はなかなかお目にかかれませんが、こちらではちょくちょく飛んでます。いろんなもの、飛びます。この前はTU君、フクロウが飛んでた、って言っておったし。

先日も、イノシシが目撃されたのでご注意ください、と回覧板が回ってきましたが、出会っちゃったらどう、ご注意すればいいんだろう・・・というくらいのカントリー。

このガラスのベース、いわゆるくもりガラス部分ですが、現在のくもりガラスは昔と違って、汚れがつかないようにガラスをケシた後に薬品処理をしています。

フッ酸、タペストリー、フロストなど呼び方が何パターンかありますが、各メーカー呼称で内容は同じ。

当工房はこのようなデザインの場合は、通常よりも細かい、シルキーなものを使います。

 

こちらは試作。

ガラスを細かくチップさせるのですが、なかなか自由にいきませんです。

このような状態をガラス業界では「ハマグリ」と言います。ハマグリの貝のようなのでそう呼びますが、従来はガラス人にとってはとてもいやなもの。ガラスの小口にチップしてハマグリが出来ちゃうと、そのガラスはもうだめ。

それを逆手にして、デザイン化していくのですが、これがなかなか思い通りにはいかないっす。なんとか自由にものになればいいんだけども。

でもきれい。